ゼニアの生地一覧を解説!生地を選ぶ重要性と目的別にテーラーオススメ生地も紹介!
- ゼニアのスーツを仕立てたいけど、どんな生地を選べばいいの?
- ゼニアの生地でオススメが知りたい!
- ゼニアの生地でコスパが良いのはどれ!?
ゼニアのスーツを初めて仕立てるなら、絶対に失敗したくないと考える方は多いはず。
「生地はいかがいたしますか?」と聞かれても、そもそも何が違うのか判らないから選びようが無い!と悩んでしまうケースは非常に多いものです。
テーラーのスタッフにお任せ!という選択肢も良いですが、せっかくゼニアスーツを仕立てるなら自分で生地を選び、納得のいくスーツを仕立てた方が絶対に良いと断言できます。
この記事では、現役のテーラーショップ店員監修によるゼニア生地の解説と、スタッフが目的に適したオススメ生地を紹介しています。
当記事を読めば、ゼニアの生地選びで迷うことなく最高の1着を仕立てられるハズ!是非最後までお付き合い下さい。
ゼニアの生地はどれも高品質!生地選びはなぜ重要なのか?
ゼニア社が世界最高峰のスーツブランドとして有名であることは、言うまでも無いことでしょう。
そんなゼニアが誇る生地は
- 肌触り
- 光沢
- ハリ感やコシ
- ラインナップの豊富さと高級感
スーツを仕立てる上で重要視される項目の全てにおいて、高いレベルで他を圧倒していることは間違いありません。
つまり、結論から言えば「ゼニアの生地はどれを選んでも高品質」だと言えるのです。
では、なぜスーツを仕立てる際に生地選びが重要なのでしょうか?
生地選びとは、例えるなら「高級車を選ぶようなもの」です。
高級車と言えば、ベンツやBMWなどのメーカーを思い浮かべる方が多いと思います。
例えばメルセデス・ベンツ社の車を購入しようと考えたとき、皆さんは何を基準に車選びをするでしょうか?
「予算は〇〇〇万だから、その範囲で選ぼう!」
「家族でドライブする機会が多いから、なるべく広い車種を選ぼう!」
このように、ベンツだから何でも良い!と目的や予算を度外視して車を選ぶ人はまず居ませんよね。
ただベンツ社の車なら車種やランクに関わらず、乗り心地や加速の心地よさなどは最高水準を満たしているのも確かです。
ゼニアの生地選びも全く同じだと言えます。
ゼニア社の生地なら、最高水準の肌触りと着心地は担保されていますが、目的や予算を意識せずに生地を選んでしまうと仕立てた後で不満が生じてしまう恐れがあります。
大家族なのにツーシーターを選んでしまったら、せっかくベンツでも不便を感じてしまうことがあるのと同じで、ゼニアでせっかくスーツを仕立てるなら自分の理想や目的と照らし合わせて最適な生地を選ぶ必要があるのです。
ゼニアの生地一覧!ゼニアのスーツを仕立てる時に選べる生地は膨大!
ゼニアでスーツを仕立てたい、ゼニア生地を使用した高級スーツを購入したい!
そんなゼニア初心者の頭を悩ませるのが、ゼニアが取り扱う生地の圧倒的な種類の多さです。
既製品でも使用されている生地からオーダーメイド専用まで、ゼニア生地一覧と情報をまとめてみました。
気になる生地をクリックすると、その生地の特徴など詳しい情報の紹介項目へジャンプします。
生地名 | タグ | 季節 | 重さ | 価格 |
---|---|---|---|---|
トロフェオ (Trofeo) | オールシーズン | 目付240g前後 | \132,000~ | |
トロフェオ600 (Trofeo600) | オールシーズン | 目付240g前後 | \120,000~ | |
トロフェオカシミア (Trofeo Cashmere) | 秋~冬 | 目付240g前後 | \120,000~ | |
14ミルミル (14Milmil14) | 秋~冬 | 目付230g前後 | \275,000~ | |
15ミルミル (15Milmil15) | オールシーズン | 目付230g前後 | \198,000~ | |
13ミルミル (13Milmil) | オールシーズン | 目付220g前後 | \330,000~ | |
12ミルミル (12Milmil) | オールシーズン | 目付220g前後 | \600,000~ | |
トラベラー (Traveller) | オールシーズン | 目付250~280g前後 | \110,000~ | |
トラベラーシルク (Traveller silk) | 準備中 | オールシーズン | 目付250~280g前後 | |
トラベラージャスペ (Traveller jaspe) | 春~夏 | 目付250~280g前後 | \110,000~ | |
エレクタ (Electa) | 秋~冬 | 目付300g前後 | \110,000~ | |
ループ (Loop) | オールシーズン | 目付250~300g前後 | \99,000~ | |
ヘリテイジ (Hertage) | 準備中 | オールシーズン | 目付290g前後 | \110,000~ |
クールエフェクト (Cool effect) | 春~夏 | 目付190~220g前後 | \132,000~ | |
トロピカル (Tropical) | 春~夏 | 目付220g前後 | \110,000~ | |
アメージング(Amezing) | 春~夏 | 目付220g前後 | \121,000~ | |
ハイパフォーマンス (High performance) | 春~夏 | 目付240~290g前後 | \132,000~ | |
ハイパフォーマンスクールエフェクト (High performance Cool effect) | 準備中 | 春~夏 | 目付240~260g前後 | \132,000~ |
シャン (Shang) | 準備中 | 春~夏 | 目付260g前後 | |
ビエルモンテ (Bielmonte) | 準備中 | 春~夏 | 目付250g前後 | \121,000~ |
モヘアトロフィー (Mohair trophy) | 準備中 | 春~夏 | ||
ベスト (Best) | 秋~冬 | |||
ドンディージャージ (Dondh jersey) | オールシーズン (春夏用と秋冬用) | 春夏用:目付300~390g前後 秋冬用:目付340~490g前後 | ジャケット\77,000~ スーツ\132,000~ |
トロフェオ(Trofeo)
- 肌触り:◎
- 質感:自然な光沢とツヤ感
- 重量感:目付240g前後(軽め)
- 季節:オールシーズン
- 備考:秋冬用は起毛処理で質感がやや異なる
ゼニアの生地「トロフェオ」は、トロフィーのイタリア語がその名の由来となっています。
ゼニア生地が高級スーツとして不動の地位を獲得している大きな理由の1つが【原毛(素材)へのこだわり】です。
全ての生地で最高級の原毛を使用しているゼニアですが、その年で最も素晴らしい原毛を提供した生産者へトロフィーを贈呈して表彰しています。
世界に名だたるゼニアから表彰されることは非常に名誉で、生産者たちが競い合うように原毛の品質を追求し続けているからこそ、常にゼニアの生地は最高品質を保っているのです。
トロフェオについては下記の記事で詳しく解説していますので、気になる方は是非目を通してみて下さい。
トロフェオ600(Trofeo600)
- 肌触り:◎
- 質感:なめらかな手触りと光沢
- 重量感:目付240g前後(軽め)
- 季節:オールシーズン
- 備考:とても軽いがその分シワに弱いので管理が重要
ゼニアを代表する生地「トロフェオ」に、なめらかな手触りで知られる”シルク”をブレンドした生地がトロフェオ600となります。
きめ細かいシルクが混ざることで、手触りや光沢が従来のトロフェオよりもワンランクアップしています。
とても軽く高級感のある生地ですが、その一方で型崩れやシワに弱いという側面も。
普段使いのスーツというよりは、大事な場面で着用するスーツを仕立てるときにオススメです。
スーツの手入れや管理が重要になるので、オーダースーツ初心者よりはオーダー上級者向けの生地と言えるでしょう。
トロフェオカシミア(Trofeo Cashmere)
- 肌触り:◎
- 質感:落ち着いた光沢と柔らかな肌触り
- 重量感:目付240g前後(軽め)
- 季節:秋~冬
- 備考:最高級カシミア5%混紡
トロフェオに高級毛皮として有名な”カシミア”の毛をブレンドした生地がトロフェオカシミアです。
前述のトロフェオシルクよりも落ち着いた光沢で、大人の雰囲気が漂う高級スーツを仕立てたい方にオススメの生地。
秋冬用の生地でも目付が軽い生地になるので、動きやすく快適なスーツを仕立てる事が可能となっています。
14ミルミル(14Milmil14)
- 肌触り:◎
- 質感:軽い起毛仕立てでカシミアのような手触り
- 重量感:230g前後(軽い)
- 季節:秋~冬
- 備考:生産数が少なく希少性が高い
ゼニア生地の中でも最高の手触りとの呼び声が高いのが14ミルミルです。
名称となっている「ミルミル」は、使用している糸の細さを表していて、14ミルミルはその名の通り14ミクロンという非常に細い糸で作られた生地となっています。
最高級カシミアの毛をブレンドした14ミクロンの糸で織られた生地は、まるでカシミアのような見た目や手触りを実現しており、ゼニアの中でも最高峰の生地に数えられています。
ちなみに、髪の毛の直径がおよそ50ミクロン。14ミルミルに使用されている糸は髪の毛の半分以下という驚愕の細さとなっています。
生産量は少なく、予約待ちもザラな生地ですが最高級のスーツを仕立てるなら検討したい生地と言えるでしょう。
ミルミルシリーズについては、下記の生地で詳しく解説していますので、気になる方は是非目を通してみて下さい。
15ミルミル(15Milmil15)
- 肌触り:◎
- 質感:なめらかだがハリ感もある
- 重量感:目付230g前後(軽い)
- 季節:オールシーズン
- 備考:双糸(撚り合せた強い糸)を使用している
15ミクロンの原毛を使用して作られているのが15ミルミルという生地です。
ゼニアのミルミルシリーズの中でも、2本の糸を撚り合せた双糸を使っているという特徴を持ち、シルクのような手触りでありながら、ハリ感とコシのあるスーツに仕上がる生地として人気があります。
ゼニアの高い技術力が詰め込まれた15ミルミルは、最上級の手触りと丈夫でシワや型崩れにも比較的強いというバランスの良さが最大の特徴。
14ミルミル同様に希少性が高く、価格は決して安くありませんが最高のスーツを仕立てるなら絶対に候補から外せない生地の1つであることは間違いありません。
13ミルミル(13Milmil)
- 肌触り:◎
- 質感:ツヤと柔らかさを兼ね備える
- 重量感:目付220g前後(軽い)
- 季節:オールシーズン
- 備考:希少性が非常に高く日本国内での流通は極めて少ない
ウール100%でありながら、13ミクロン以下の原毛のみを使用して作られた13ミルミルは激レア生地と言えます。
その仕上がりは軽くて柔らかいだけでなく、ツヤ感や程よいドレープ感をも兼ね備えた最高品質のスーツと言っても過言ではありません。
13ミルミルはゼニア生地の中でもレアな生地ですので仕立てられる機会は稀ですが、チャンスに恵まれた幸運な方は是非とも世界最高峰の着心地を体感してみて下さい。
12ミルミル(12Milmil)
- 肌触り:最上級
- 質感:スーツ生地とは思えない極上の柔らかさ
- 重量感:目付220g前後(軽い)
- 季節:オールシーズン
- 備考:超激レア生地で取扱いのあるテーラーはごく稀
超極細の12ミクロン以下という厳選を重ねた原毛のみで仕立てられた生地が12ミルミルです。
前述の13ミルミルをも凌駕する”超激レア生地”で、日本国内で取扱いのあるテーラーは数える程度と言えます。
ゼニアが100年に渡って培ってきた技術と、原毛の品質向上への飽くなき探求心が実現可能にした最高級の生地です。
ウールの限界を超えたウール、と言っても過言ではない12ミルミルは、日本国内で見れたら奇跡の出会いと言っても過言ではないでしょう。
文字や言葉で上手に表現出来ないのが悔しいくらいに、12ミルミルの手触りは極上の柔らかさとなっています。
とにかく取扱いが少ない生地ですが、国内でも名の通ったテーラーの極一部で本数限定にはなりますが取扱っていることがあります。
どうしても12ミルミルでスーツを仕立ててみたい!という方は有名テーラーへ問い合わせて運が良ければ入手できるかもしれませんよ!
トラベラー(Traveller)
- 肌触り:〇
- 質感:しっかりと安心感のある質感
- 重量感:目付250g~280g前後(普通)
- 季節:オールシーズン
- 備考:強撚糸を使用。タフなスーツに最適な生地
普段使いやハードワークに適したスーツを作るなら、ほとんどのテーラーが口を揃えて勧めるのがこのトラベラーです。
強撚糸(紡ぐ際に強い撚りをかけた糸)が使用されていることで、多少のシワならハンガーに一晩吊るすだけで目立たなくなる高い回復力が魅力の生地となっています。
その名の通り、旅行者が着ることを想定して作られた生地で、耐久力や回復力に優れている点が大きな特徴です。
トラベラーについては、下記の記事で詳しく解説していますので気になる方は目を通してみて下さい。
トラベラーシルク(Traveller silk)
- 肌触り:◎
- 質感:光沢と肌触りはトラベラーに比べて良い
- 重量感:目付250g~280g前後(普通)
- 季節:オールシーズン
- 備考:シルクがブレンドされた強撚糸を使用
前述のトラベラーが持つ特徴をベースに、軽量化と光沢や肌触りをプラスした生地がトラベラーシルクです。
シワになりやすいシルクを混紡してあるにも関わらず、シワに強く独特の光沢や肌触りを再現しています。
トラベラーの強みとシルクが持つ高級感を見事に調和させた生地で、軽くて丈夫なスーツを仕立てたい方にはオススメの生地と言えるでしょう。
トラベラージャスペ(Traveller jaspe)
- 肌触り:〇
- 質感:サラサラとした清涼感のある肌触り
- 重量感:目付250g~280g前後(普通)
- 季節:春~夏
- 備考:シルクがブレンドされた強撚糸を使用
トラベラーシルクと同様に、シルクを混紡した糸が使用された生地となっています。
トラベラージャスペの由来となっているのは碧玉(ジャスパー)で、その名の通り様々な色彩を選べる点と夏らしい爽やかさが特徴です。
異なる糸をミックスした高級感のあるミックス調でボリューム感のある見た目とは裏腹に、肌触りはクリアでサラサラとしたタッチなので仕事着だけでなく、オシャレ着用としての仕立てにも適した生地と言えるでしょう。
エレクタ(Electa)
- 肌触り:〇
- 質感:しっかりとした安定感としなやかさのある肌触り
- 重量感:目付300g前後~(やや重い)
- 季節:秋~冬
- 備考:超ロングセラーの定番生地
ゼニアの数ある生地でも、歴史が古い超ロングセラー生地のひとつに数えられるのがエレクタです。
ラテン語で「秀逸」の名を冠したエレクタは、ゼニアの秋冬スーツを仕立てる際には王道の定番生地として現在まで愛され続けている生地です。
イタリアスーツの特徴でもある「光沢」や「手触り」と、イギリススーツの特徴である「丈夫さ」や「機能性」が見事に調和された、バランスの良い品質が人気の理由でしょう。
ゼニアのエレクタに関する詳しい解説や人気商品は、下記記事で紹介しています。
ループ(Loop)
- 肌触り:〇
- 質感:控えめながらゼニアらしい光沢感をしっかり感じる
- 重量感:目付250~300前後(軽め~普通)
- 季節:オールシーズン
- 備考:リーズナブルな価格が魅力
SDG’sが叫ばれる昨今ゼニア社が新たにリリースしたループは、まさに時代の流れを強く意識した生地だと言えます。
高級な素材にこだわった生地作りで定評のあるゼニアですが、生地を加工する上で必ず発生していたのが「廃棄処分」される余った原毛でした。
再生利用や無駄をなくすという考え方に基づき、ループでは本来捨てられるはずの原毛が素材として一部使われています。
最高級の素材で生じた余剰の原毛は、当然のことですが最高級の品質であることに変わりはありません。
品質はそのままに価格が抑えられたループは、今後注目を集める生地となるのは間違いないでしょう。
余談ですがゼニアらしいオシャレな遊び心がタグに表れているので、是非とも注目してみて下さい。
本来LOOPと表示されるはずの「OO」部分を、循環や無限を表す「∞」(インフィニット)に置き換えてあり、タグのロゴにも高いセンスと遊び心が表れていますよね。
高級スーツとしての品質はそのままに地球環境にも配慮し、さらにリーズナブルな価格を実現したループは初めてオーダースーツを仕立てる方にもオススメ出来る注目生地です。
ヘリテイジ(Hertage)
- 肌触り:〇
- 質感:ドレープ感があり優しい肌触り
- 重量感:目付290g前後(普通~やや重い)
- 季節:オールシーズン
- 備考:流行りのクラシカルスーツを仕立てるのに最適
ここ数年、クラシックな柄やヴィンテージ感のあるスーツが注目され、人気を集めています。
ゼニアの生地「ヘリテイジ」は、1930年代のデザインや生地の織り方が再現されているのが大きな特徴です。
「先人から受け継ぐ」という意味がヘリテイジという名称には込められていて、古き良き時代をリスペクトしつつ機能面では最新技術が詰め込まれています。
見た目は古き良き時代を彷彿とさせますが、軽量化や復元力の向上などが最新技術でカバーされた「温故知新」を地で行くような生地こそがヘリテイジです。
春夏用・秋冬用がそれぞれあるので季節に応じたクラシカルなスーツを仕立てる際に、是非とも検討したい生地のひとつだと言えます。
クールエフェクト(Cool effect)
- 肌触り:〇
- 質感:清涼感のある肌触りと上質なツヤ感
- 重量感:目付190g~220g前後(軽い)
- 季節:春~夏
- 備考:夏用スーツで一番人気の生地
ゼニアで夏物の生地を仕立てるなら、絶対にオススメなのがクールエフェクトです。
夏用スーツ生地として2009年に登場して以来、夏スーツの常識を大きく変えた”革命児”のような生地だと言えるでしょう。
クールエフェクト最大の特徴は、太陽光を約80%も反射して表面温度を最大10℃も下げる効果がある特殊なトリートメント加工にあります。
日差しの強い夏場でもジャケットを脱ぐことが出来ない職種の男性にとって、クールエフェクトの登場はまさにスーツの常識を覆すほどの衝撃だったことでしょう。
夏でも快適に過ごせるスーツを仕立てたい!という方には絶対にオススメしたい生地です。
トロピカル(Tropical)
- 肌触り:〇
- 質感:サラリとした肌触り
- 重量感:目付220g前後(軽い)
- 季節:春~夏
- 備考:定番で王道の夏用生地。平織りゆえの吸湿性と丈夫さが特徴
前述のクールエフェクト登場以前は、ゼニアの夏用生地と言えば「トロピカル」と言われるほどに人気があり定番の生地でした。
クールエフェクトが登場してからは、柄物や流行色などはクールエフェクトに任せる形となり、クラシカルな色柄を中心にラインナップされています。
平織りで作られた生地に特徴を持つトロピカルは、吸湿性能に優れ型崩れにも強いので高温多湿な日本の夏にもしっかりと対応したスーツを仕立てることが出来る生地としてオススメ。
ゼニアの生地でもコスパには定評があり、夏用スーツをゼニアで初めて仕立てる初心者の方でも安心して手に取りやすい生地ではないでしょうか。
トロピカルについて詳しく知りたい!という方は、こちらの記事で詳しく取り上げていますので是非ご覧になってみて下さい。
アメージング(Amezing)
- 肌触り:〇
- 質感:上質な肌触りとストレッチ性が共存
- 重量感:目付220g前後(軽い)
- 季節:春~夏
- 備考:夏用生地の中でも機能性がトップクラス
スーツを着用する仕事に就く男性にとって、「スーツで夏をどう快適に過ごせるか」は永遠のテーマですよね。
ゼニアの生地「アメージング」は、まさに夏を快適に過ごすための技術が詰め込まれた、まさに驚愕の夏用生地だと言えるでしょう。
生地表面には前述の「クールエフェクト」と同じ、太陽光を反射する特殊トリートメントが施され、糸をあえて太く・強くすることで適度なストレッチ性能をも兼ね備えています。
ちなみにの話ですが、英語に明るい方なら驚愕を意味するアメイジングのスペルが違うことにお気づきかと思います。
正しいアメイジングのスペルは”Amazing”ですが、ゼニアはあえて”Amezing”という名称にしています。
このAをEに変えているスペルミスには理由があり、am”ez”ngと綴ったときのEZの並びに「エルメネジルド・ゼニア」の頭文字が表れるようにわざとAをEにしているのです。
EZ社が誇る驚きの素材、という名に恥じぬ夏の快適性をとことんまでに追求したアメージング、オススメですよ!
ハイパフォーマンス(High performance)
- 肌触り:〇
- 質感:タフな生地で独特のシャリ感を持つ
- 重量感:目付240g~290g前後(軽め~普通)
- 季節:春~夏
- 備考:バランスの良い生地で安定した人気を誇る
強撚糸と呼ばれる弾力の強い糸で織られた生地という特徴を持つハイパフォーマンス。
独特なシャリ感は夏でもサラリとした着心地で、シワに強く夏場のハードワークにも耐えうるタフさも兼ね備えています。
他の夏用生地に比べると少し重量感はありますが、その分だけ丈夫さに優れているので運動量が多い方やタフなスーツを仕立てたい方にオススメです。
ハイパフォーマンスについては、下記の記事で詳しく取り上げていますので気になる方は是非チェックしてみて下さい。
ハイパフォーマンスクールエフェクト(High performance Cool effect)
- 肌触り:〇
- 質感:シャリ感は健在
- 重量感:目付240g~260g前後(軽め~普通)
- 季節:春~夏
- 備考:ハイパフォーマンスとクールエフェクトの融合生地
ハイパフォーマンスクールエフェクトは、その名の通り前述したハイパフォーマンス生地をベースに、クールエフェクトの太陽光を反射するトリートメント技術がプラスされている夏用生地です。
独特なシャリ感はそのままに、炎天下の中でも快適に過ごしやすくなったハイパフォーマンスクールエフェクトは夏用のゼニア生地として人気があります。
ハイパフォーマンスの質感が気に入っている方や、丈夫で快適なスーツを仕立てたい方には自信を持ってオススメできる生地となっています。
シャン(Shang)
- 肌触り:◎
- 質感:なめらかで高級感のある光沢
- 重量感:目付260g前後(普通)
- 季節:春~夏
- 備考:独自の綾織りで高級感のあるスーツに適している
かつて隆盛を誇った中国王朝の名を冠した「シャン」は、高級感のある夏用スーツを仕立てたい方に最適です。
シルクロードを彷彿とさせる名が示す通り、シャンはウールとシルクの混紡生地で軽さと美しい見た目が特徴的な生地となっています。
独特な綾織りで作られたシャンは、単調になりやすい夏用生地でありながら、艶っぽく見栄えするスーツに仕上げることに適した生地だと言えるでしょう。
高級感を損なうことなく、夏を快適に過ごせるスーツを仕立てたい方にオススメしたい生地です。
しかし残念ながら2022年3月現在時点で、シャンはゼニアから発売されておらず入手することが出来ません。
今後、リニューアルや復刻という形で再リリースされる可能性は0では無く、再発売された暁には過去のシャンを上回るパフォーマンスを持つ生地になっていることは間違いないでしょう。
シャンが気になる!という方は、毎年発表されるゼニアの新規コレクションを要チェックですね。
ビエルモンテ(Bielmonte)
- 肌触り:〇
- 質感:強めのシャリ感
- 重量感:目付250g前後(軽め~普通)
- 季節:春~夏
- 備考:固く強い英国風の生地
イタリアブランドとして世界的に有名なエルメネジルド・ゼニア社の生地の中でも、異質な存在感を放っていると言えるのがビエルモンテです。
環境保護活動や社会奉仕活動にも力を入れているゼニア社は、その活動の一環として自然保護区を自社で設立、そこで北米原産のシェトランド種と呼ばれる羊を育てています。
ゼニアと言えば高品質なメリノウール(メリノ種と呼ばれる羊の原毛)が代名詞ですが、ビエルモンテは自社で育てたシェトランド種の原毛を使って作られた生地となっています。
原毛の違いは生地の質感や特徴に大きく影響し、ビエルモンテはゼニア社としては珍しく非常に固く強い生地で、質実剛健を良しとする英国スーツを彷彿とさせる質感が特徴。
ストレッチ性や手触りという点では、他のゼニア生地と比べると別物という印象を受けますが、ビエルモンテは日本の春~夏に適したスーツ生地でもあります。
その理由は、ビエルモンテが”湿気に対して非常に強い”という性質を持っているからです。
梅雨時期や汗による湿気にも負けず、常にパリっとした質感を保ってくれるビエルモンテは「ヨレ」や「へたり」が気になる方にピッタリな夏用生地だと言えるでしょう。
モヘアトロフィー(Mohair trophy)
- 肌触り:〇
- 質感:やや固く弾力性のある質感
- 重量感:不明
- 季節:春~夏
- 備考:熱帯向け素材。酷暑で働く方に適した生地
モヘアトロフィーは、ゼニア生地の中でも珍しい上質な※モヘアを使用して作られた生地となっています。
※モヘアとはアンゴラ山羊の毛。ゼニアが使用するモヘアは南アフリカ原産の上質なモヘアを厳選して使用。
熱帯地域でも快適に過ごせるスーツに適した生地として選ばれただけあり、モヘアトロフィーの特徴は通気性が高い生地の薄さと着心地の良さにあります。
シワにも強く、ハリやコシにも定評がある生地ですので酷暑でスーツを着用するビジネスマンにオススメです。
モヘア素材と聞いて「硬い」「ゴワゴワした質感」というマイナスイメージを抱く方も居るかと思いますが、ゼニアのモヘアトロフィーは他社製品の生地に比べると柔らかさも兼ね備えています。
さすがに他のゼニア生地と比べれば柔らかさは劣るものの、梅雨時期や真夏に着るスーツ用生地として人気でした。
2022年3月現在時点で、モヘアトロフィーもシャンと同様にゼニアから発売されておらず入手することが出来ません。
モヘアトロフィーが気になる!という方は、ゼニアの春~夏新規コレクションを毎年楽しみにしながらチェックしましょう。
ベスト(Best)
- 肌触り:◎
- 質感:カシミア特有のなめらかな手触りと柔らかさ
- 重量感:不明
- 季節:秋~冬
- 備考:100%カシミアで織られた高級生地
ゼニアの生地で”最高”(Best)の名を冠した最高級の生地です。
100%カシミアのみで織られた生地で、原毛も内モンゴル原産の最高品質のカシミアを厳選。
世界最高峰のゼニアが”最高”と名付けるだけあって、うっとりする様な手触りと高級感が味わえる生地となっています。
もちろんオーダーメイド専用生地ですので、大切な一張羅を仕立てたい!というときにこそ選びたい生地ですね。
しかし、ベストも現在時点でゼニアからの発売はしておらず、幻の生地となってしまっています。
高級感のあるスーツが好きなゼニアファンからの支持は厚く、復活することがあれば予約が殺到してすぐに無くなることは必至なので、気になる方はコレクションを毎年チェックですよ!
ドンディージャージ(Dondi jersey)
- 肌触り:◎
- 質感:ストレッチ性が高く動きやすくリラックスできる肌触り
- 重量感:春夏用は目付300~390g前後(重め)秋冬用は目付340~490g前後(重め)
- 季節:オールシーズン
- 備考:2019年7月からゼニア傘下に。取扱いは少ないが富裕層を中心に高い人気で注目を集めている
ドンディー・ジャージは元々イタリアで創業したブランドで、主に上質なジャージ素材やニット製品を取り扱うイタリアでは人気がある老舗でした。
2019年の7月に、ゼニアグループに参入して産まれたのがドンディージャージという生地です。
ゼニアが誇る世界最高峰の素材と、ドンディー・ジャージが培ってきた機能性と快適さに特化したジャージ素材を作る技術。
この2つが出会い、ジャージ素材なのにスーツやジャケットとして品格を損なわない奇跡の生地が生まれました。
従来のジャージと言えば化学繊維が使用され、安っぽい光沢やゴワゴワした肌触りというイメージが一般的です。
しかしドンディージャージは天然繊維で作られているので、ゼニアらしい品の良さやなめらかな肌触り、最高級の光沢は他の生地と比較しても遜色はありません。
そして、何よりも着心地が本当に楽という点がドンディージャージ最大の魅力と言えるでしょう。
コロナ禍以降も、時代のニーズや働き方の変化にピッタリとマッチしたドンディージャージは売上を伸ばしています。
特に経営者や重役など、カジュアルファッションに”品格”も求められる立場の方にオススメしたい生地ですね。
ドンディージャージについて詳しく知りたい!という方は下記の記事で詳しく解説していますので是非ご覧ください。
ゼニアの生地は他にも!ジャケット生地やその他の生地一覧
ゼニアでオーダースーツの仕立てを請け負うテーラーで、取り扱うことが多い生地一覧を紹介しましたが、ゼニア生地にはジャケット用や合併吸収した子会社の生地なども存在します。
スーツを仕立てる際に、あえて選ぶ機会は少ないかもしれませんが、ビジネスシーン以外でのセットアップやジャケットを仕立てる際には、検討する生地として候補に入れてみてはいかがでしょうか。
クロスプライ(Cross ply)
ゼニアのクロスプライはジャケット素材としての生地となっています。
春~夏コレクションと秋~冬コレクションのそれぞれが展開され、とにかくバラエティに富んだラインナップが大きな特徴と言えるでしょう。
生地も統一されている訳ではなく、ウール・シルク混紡・リネン混紡・カシミア混紡、中にはコットン素材を混紡したものや複数の素材をブレンドした生地まであります。
色柄のラインナップもとにかく豊富で、季節を問わずジャケットスタイルを好む世界中の愛好家に親しまれています。
アルコライオ(Arcolaio)
ゼニアのジャケット用生地には、100%シルクの生地「アルコライオ」があります。
とても希少性が高く取扱いが少ない理由は、アルコライオの原料に秘密が隠されています。
アルコライオに使用されるシルクは、通常のシルクではなく”特殊なシルク”です。
「通常、蚕(かいこ)1匹が一つの繭を作る所を、偶然2匹が1つの繭を作ったものだけを手作業で紡いだシルク」
「お湯の中で丁寧に紡ぎあげたシルク糸」
とても貴重な材料と職人の手仕事によって2種類のシルクが生み出され、それらをあえて不均一に仕上げた生地こそがアルコライオなのです。
とても希少な生地ですが、アルコライオならではの仕上がりはマニア垂涎のオリジナリティ溢れる表情を見せてくれます。
100%リネン(100%Linen)
ゼニア生地と言えば上質なウールが代名詞ですが、リネン(麻)で作られた生地も存在しています。
主にジャケットやシャツなどを仕立てる際に使用されるケースが多い生地ですが、ゼニアの100%リネンは発色の良い爽やかな仕上がりで肌触りもすべすべとして気持ちが良いですよ。
イタリアの風を感じる様な爽やかな着心地なので、他社のリネン素材生地と比べると本当に同じリネンなのかな?と疑ってしまうほどです。
100%コットン(100%Cotton)
タオル地やTシャツなどのイメージが強く、普段の生活でも慣れ親しんでいる素材といえばコットン(綿)です。
ゼニア生地にもコットンで作られたものがあり、そのラインナップは非常にバラエティ豊かとなっています。
デニム・チノ・コーデュロイなど、様々な風合いから選ぶ事が出来るので、その用途も様々です。
セットアップを仕立てることも可能で、場合によってはトレンチコートなどを仕立てる際にも用いられる生地として人気がありますよ。
テーラー店員が目的別にゼニアのオススメ生地を選出!
ゼニアの生地を色々と紹介してきましたが、今回紹介したのは定番や新作生地から抜粋したほんの一部に過ぎません。
というのも、ゼニアの生地は日本向けにリリースされているコレクションだけでも450種類ほどあり、全世界で発売されている生地の種類を含めれば3,000種類以上という膨大な数になってしまうからです。
前項までに紹介した生地は、テーラー目線で比較的取扱いが多く人気のある生地をピックアップしていますので、生地選びの参考にする上では問題なく役立つはずです。
最後に現役テーラースタッフが、スーツを仕立てるお客様から多く聞かれる質問を基にして、目的別のオススメ生地を理由と共に紹介します!
とにかく安くスーツを仕立てたい!という方にオススメのゼニア生地
ゼニアのスーツ=高額 というイメージが強いお客様は多く、特に初めてゼニアでスーツを仕立てる方が予算面で不安を抱えてしまい「最安値だとどれくらいですか?」という質問を頂く事があります。
ゼニアで価格を抑えられる生地は古くからあるコレクションなど選択肢はいくつかありますが・・・
テーラースタッフが「価格を最も抑えてゼニアのスーツを仕立てるなら?」で一押しの生地を1つ挙げるなら
【ループ(Loop)】が良いと自信を持ってオススメします!
前述した通り、ループは生産時に生じた廃棄予定の原毛をいわば「再利用」して生産された生地となっています。
廃棄予定と言っても、ゼニアが厳選した最高品質の原毛であることには変わりません。
スーツの仕上がりを見ても、他のコレクションと遜色が無く、しかも低価格なのでコストを抑えたい方には最適なチョイスではないでしょうか?
ループをオススメするもう1つの理由が、2021~2022年に新規リリースされた「新しい生地」だという点にあります。
ゼニアの生地は常に進化し続けている為、機能性や技術の向上などは同じラインナップであっても新規リリースされた生地の方が優れています。
色柄の選択肢も王道の無地はもちろん、ストライプやチェックまで幅広く選べるラインナップになっている点も◎
生地代90,000円に仕立て料25,000円で、計¥115,000~という価格でゼニアの本格的なスーツを仕立てることが出来るので非常にお得な生地としてオススメですよ!
ゼニアらしい高級感漂うスーツを作りたい!という方にオススメなゼニア生地
「せっかくゼニアでスーツを仕立てるからには、とにかく高級感があってオシャレなものを!」
ゼニアならではの、イタリアスーツらしい艶っぽさや高級感を前面に出したスーツを望むお客様は非常に多いです。
とにかくゼニアっぽさ全開のスーツが欲しい!という方にオススメする生地は
【トロフェオ(Trofeo)】を検討して欲しいですね!
ゼニアと言えばトロフェオといえる程に、定番にして王道の生地ではあるのですが、人気があるのは当然と言える程にバランスが良く最も”ゼニアらしい”生地だと言えるのではないでしょうか。
オールシーズン対応の生地で、ツヤとハリが共存した最上級の着心地は初めて袖を通すお客様のほとんどが「こんなに違うものなのか?」と驚かれます。
色柄のバリエーションもトロフェオなら様々な選択肢があり、個性的なスーツを仕立てたいという方でも納得の生地に出会えるポテンシャルを秘めています。
仕立ての価格と品質のバランスが良い点も万人にオススメできるポイントです。
生地代120,000に仕立て料25,000円で、計¥145,000~でトロフェオのスーツを仕立てる事が可能ですよ。
テーラースタッフが選ぶゼニアで最もオススメな生地!
オーダースーツの生地選びで困り果てて、悩んだ末に聞かれる定番フレーズがあります。
それは「店員さんが一番オススメの生地ってどれですか?」というご質問です。
真摯にお答えしても、(その生地を売りたいんでしょ?)と邪推されてしまうことがあるのが辛いところですが、スタッフ一同で「スーツを仕立てるならどの生地が良いか」を本気で考えてみました。
スタッフ人気が最も高かったオススメのゼニア生地は
【15ミルミル(15milmil15)】でした。
ゼニア生地の中でも、高品質な高級生地として有名なミルミルシリーズですが、より高級で希少性の高い14ミルミルや13~12ミルミルではなく、15ミルミルが一番人気になったのはスタッフの本気具合が伺い知れます。
ミルミルはオールシーズン対応で、尚且つ着用シーンを選ばないスーツを仕立てることが出来ます。
取扱いの無いテーラーもある中で、ミルミルならではの他の追随を許さない着心地と艶っぽい仕上がりを間近で見ているだけに、人生で一度はこういうスーツに袖を通したいという意見が多く挙がりました。
金額的にも15ミルミルの場合なら、オーダーメイドでおよそ\200,000~とコスパの良さも選出の理由となっています。
ウール100%で仕上げるスーツの完成形とも言えるゼニアのミルミル。
そんなミルミルの中でも、価格と品質のバランスが最も優れている15ミルミルをテーラースタッフ一押しのオススメ生地としてご紹介させて頂きました。
耐久性で選びたい!最も丈夫で長持ちするゼニア生地は?
生地選びで悩むお客様の中には
「高いスーツを買うのだから、数十年は着れるスーツにしたい!」
「とにかく長持ちする生地でスーツを仕立ててほしい!」
このようなご要望を仰ってくる方がいらっしゃいます。
仕立て屋というプロ目線から、ハッキリと申し上げておくと
【耐久性は生地の選択とほとんど関係が無い】です。
もちろんシワや擦れに強い生地として旅行者向けに開発されたトラベラーを選ぶのは間違いではありません。
しかしながら、スーツの寿命を左右するのは主に以下の2点がより重要であると言わざるを得ないのです。
- 日々のメンテナンスやスーツの管理
- スーツのサイズ感(適度にゆとりのあるサイズ感が理想)
仮にトラベラーでスーツを仕立てたとしても、日ごろの手入れを怠って粗雑に扱ってしまえば長持ちさせることはできません。
また、スーツの耐久性とサイズ感にも密接な関係があります。
既製品がダメだとは言いませんが、スーツ着用時にゆとりが無い部位が出来てしまうと、そこに強い圧がかかってしまい生地への負担は大きくなってしまいます。
ゼニアがスミズーラ(オーダーメイド)にこだわっているのも、常にその人にとって”最良”のスーツを提供したいという強い想いがあるからこそなのです。
長持ちする生地を選ぶくらいなら、自分のフィーリングで生地は決めてしまい、仕上がったスーツに愛着を持って大事に扱った方がよほど長持ちしますので、丈夫さを重視して生地を選ぶのは得策では無いといえるでしょう。
ゼニアの生地にまでこだわれば最高の1着が仕立てられる!
種類が豊富すぎるゼニアの生地から、日本国内でオーダーする上で抑えておきたい生地の一覧を紹介しました。
ゼニアの生地はどのラインナップも高い品質と高級感を備えていますが、生地ごとに特徴や異なる性質を持つので自分の目的やイメージに合わせて適切に選ぶことが良いスーツを仕立てるポイントです。
- ゼニアの生地は対応する季節や素材など様々な特徴で分類されている
- 目的に適した生地選びが最良のスーツを仕立てる上で重要
- 低価格ならループ、高級感重視ならトロフェオがオススメ
- テーラースタッフ人気No.1生地は15ミルミル
スーツを仕立てる上で、生地の特性を知り目的やイメージに適した生地を選ぶことは確かに重要です。
しかし、最も重要なことは「自分が気に入るかどうか」である点を忘れてはいけません。
真冬の着用を想定しているのに、春~夏用の生地を選ぶ・・・などの大きな失敗をしない限りは、どんな生地を選んだとしても愛着の沸く最高のスーツになるはずです。
どうしても生地が選べない!という方は、テーラーのスタッフに目的やイメージを伝えて最適な生地を選んでもらうという方法もありますよ!
人生最高の1着を仕立てるなら、生地選びから妥協はしたくないものです。
ゼニアでスーツを仕立てるなら、当記事で紹介した内容を是非とも役立ててみてください!