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銀座のゼニアグローバルストアが移転!移転後の詳細と移転した理由・経緯を詳しく解説!

銀座のゼニアグローバルストアの移転

  • 銀座のゼニアが移転したって本当なの?
  • 銀座ゼニアの移転先や品揃えが知りたい!
  • そもそも銀座のゼニアはどうして移転したの?

2015年に銀座2丁目の中央通りに圧倒的な規模と存在感でオープンしたゼニアのグローバルストア。

オープンから10年と経たずに閉店し、別の場所へ移転したというニュースを聞いて驚いた方も多いのではないでしょうか。

今回は

  • ゼニアの移転先に関する基本情報
  • リニューアルオープンして従来と何が変わったのか
  • ゼニアを含むハイブランドが見据える未来と将来的なブランディング像
  • ゼニアが移転に踏み切った理由

など、ゼニアの※旗艦店がどのように生まれ変わったのか、今後どのように変わっていくのかをまとめて解説していきます。

結論から言ってしまうと、ゼニアの移転は「経営難」や「日本での販路縮小」などの”ネガティブな移転”ではなく、世界情勢や未来を見据えた”前向きで未来志向の移転”で、ゼニアというブランドが新たなステージへと踏み切ったという意志や姿勢の表れだと言えます。

※旗艦店(フラッグシップストア)とは、海軍の専門用語である旗艦が元となった言葉。集団やチェーン店などで”最重要な位置付けの店舗”を意味する。簡単に言えば、その国でそのブランドを代表する公式ストアのこと。

目次

銀座のゼニア旗艦店!移転前と移転後の比較

銀座2丁目の中央通りと言えば、名だたるラグジュアリーブランドが立ち並ぶ、”出来る男”御用達のストリートです。

そんな場所に2015年、満を持した形でオープンしたのがゼニアの旗艦店「Ermenegildo Zegna Ginza Global Store」でした。

日本ではアルマーニやバーバリーなど、聞き馴染みのあるハイブランドに人気が集中する時代が長く続いていました。

しかし時代の流れと共に、ゼニアを筆頭に世界で評価されるスーツブランドが注目されるようになり、ゼニアのグローバルストアが銀座にオープンしたのも、まさに時代の流れや国内人気の高まりを意識した時期だったといえるでしょう。

ゼニアが銀座にオープンした旗艦店は、その規模や内装からもゼニアが日本での販売に高い意欲と期待を込めていたことが判ります。

銀座ゼニア移転前にみられた特徴

銀座2丁目に店を構えていた頃のゼニア旗艦店にみられた特徴とはどのようなものがあったのでしょうか。

世界のゼニア旗艦店でもアジア最大級を誇る規模

銀座の一等地に、4フロアのビルとして建てられたグローバルストアは総面積700㎡という広大な敷地面積でした。

近未来的な空間をイメージしたフロアや、ス・ミズーラ(オーダーメイドスーツ)専門フロアなど、ゼニアの魅力がふんだんに詰め込まれた大規模なストアとして展開していました。

有名建築家とアートの融合

移転前のゼニアは外観もラグジュアリーな雰囲気が漂う店構えとなっていました。

銀座2丁目にあったゼニアのグローバルストアは、世界でも有名なピーター・マリノ氏という建築家の手によるもの。

店内にはアートを意識した趣向が施され、世界有数の老舗高級スーツを取り扱う店として規模も外観もこだわり抜かれた建物だったという印象が強いと言えます。

オープンから10年を待たずに移転

ゼニアが銀座の一等地に大規模な旗艦店を構えたことは、ニュースや経済誌でも大きく取り上げられ話題となりました。

しかし、そんなゼニアのグローバルストアはオープンからわずか7年、今年(2022年3月)に移転してしまったのです。

閉店直後のErmenegildo Zegna Ginza Global Store
閉店直後のErmenegildo Zegna Ginza Global Store

何気なく銀座に足を運び、ゼニアに立ち寄ろうとした方はビックリしたはずです。

続いては、ゼニアの旗艦店はどこへ移転し何が変わったのかを詳しくみていきましょう。

銀座ゼニア移転後の特徴

ゼニアの旗艦店は銀座2丁目から6丁目に場所をただ移しただけ、という訳ではありません。

移転前に比べ、移転後はその佇まいから取り扱うアイテムまで様々な変化が顕著に表れています。

外観は重厚な雰囲気からモダンで入りやすい店構えに

銀座6丁目に移転したゼニア旗艦店の外観がこちら。

移転後のErmenegildo Zegna Ginza Global Store
移転後のErmenegildo Zegna Ginza Global Store

ウッド調の壁に、鏡張りで店内の様子が外からでも一望できる親しみやすい外観へと変化しています。

外観だけでなく、内装も天然素材がところどころに使用されていて、リラックスできる空間とモダンな雰囲気が両立した明るい印象を受ける方も多いのではないでしょうか。

フロア数が4フロアから2フロアに減少

アジア最大級の規模を誇っていた圧倒的な売り場面積も、移転に伴ってその規模は縮小されてコンパクトな店舗へと生まれ変わりました。

新しいゼニアのグローバルストアは、総面積350㎡で2フロア。

単純計算で、移転前と比べるとおよそ半分ほどに規模を縮小したことになります。

移転後の銀座ゼニアにはスーツの展示が無い!?

銀座ゼニア移転後に最も目を惹く変化が、取り扱いアイテムの大幅なリニューアルにあると言えるでしょう。

新しい銀座ゼニアではスーツの取扱いが激減しており、その代わりにカジュアルアイテムを豊富に取りそろえたラインナップとなっています。

こうした変化の背景には、大手スーツブランドの多くが「カジュアル強化」へと方向性を切り替えている”業界全体の流れ”が関係しているのですが、それは後述で詳しく解説します。

ゼニアと言えばスーツというイメージが強い中、ゼニアの新店舗ではフロアの半数を”ラグジュアリーレジャーウェア”が占めており、カジュアルな服装に身を包んだマネキンの設置が目立つことに気が付くはずです。

店舗内のアイテムもスニーカーやカジュアル向けのジャケット、帽子や小物などの取扱いが明らかに増えていて、既存のゼニアに対するイメージとは異なる印象を受ける方も少なくないことでしょう。

銀座のゼニアグローバルストアが移転でどのように変化したのかを簡単にまとめると

移転前移転後
場所銀座2丁目、中央通り銀座6丁目、並木通り
面積700㎡、4フロア350㎡、2フロア
取扱いアイテムスーツを中心に新作を多数取扱いカジュアル中心でスーツの展示が激減
印象高級感溢れるアートな空間モダンで親しみやすさのある空間

このようにただ場所を移しただけというよりは、ゼニアというブランドイメージや将来的なビジョンを見据えた「意味のある移転」だと感じられます。

トレンドを意識したゼニアの移転先

銀座ゼニアが移転した背景には様々な要因があると考えられますが、移転前と移転後の近隣店舗に注目してみると少し面白い変化があることに気付きます。

移転前のゼニアは高級感・特別感を意識した並び

銀座2丁目にあった頃のゼニアの隣にはダンヒルが店を構えていました。

Dunhill(ダンヒル)は高級スーツと相性の良い小物を取りそろえた世界に冠たるブランドとして有名です。

筆者の個人的な解釈にはなってしまいますが、移転前のゼニアとその近隣店舗の並びを考えると「高級スーツ」を求める男性像にスポットを当てた店構えだったのではないかと考えられます。

ダンヒルに限らず、銀座2丁目のゼニアがあった場所の周辺には重衣料に比重を置いた、高級で重厚なブランドイメージが強い店舗が多く立ち並んでいました。

このように移転前の銀座ゼニアは、世界最高峰のスーツブランドというイメージを最大限に活かせる立地や規模で旗艦店を展開していたと言えるでしょう。

移転後のゼニアは近隣店舗も様変わりした

銀座6丁目へと移転し、カジュアル中心の品揃えとコンパクトな規模へと様変わりしたゼニア。

その変化は移転先の近隣に立ち並ぶ店舗の顔ぶれからも感じ取ることができます。

移転後のゼニア隣に店を構えるのは、BERUTI(ベルルッティ)というブランドで、主に革製品を扱う老舗の一流革メーカーとして有名です。

財布や靴、バッグなど移転前のダンヒルと同じようにスーツ小物を揃えることが出来る店舗が隣にあるという点は同じです。

しかしダンヒルとベルルッティを比較した場合、ベルルッティは前衛的なデザインやカジュアルスタイルを強く意識した革製品の取扱いが多いブランドという印象が強いと言えます。

また移転後のゼニア周辺には、ロレックスやヴィトンなどの王道トレンドとも言えるブランド店舗も立ち並んでいます。

コロナ禍で売上を伸ばしているブランドは”カジュアル”に強い

コロナ禍によって衣料業界も大きな打撃を受け、高級ブランドも売上に苦しんでいますが、そんな中でコロナ禍でも売上を伸ばしているブランドが存在します。

ルイ・ヴィトンやロエベを有するLVMHグループや、新店舗の隣に店を構えるベルルッティなどがまさにコロナ禍でも売上を伸ばしているブランドとなっています。

こうしたブランドに共通して見られる特徴が

  • カジュアルウェア
  • SLG(スモールレザーグッズ)
  • LG(レザーグッズ)

上記のようなカジュアル色の強い革製品や、デザイン性のアイテムが豊富であるという点にあります。

このようなブランドが注目されている理由には、リモートワークの増加など時代の変化に伴うトレンドの流れが関係していると言えるでしょう。

リブランディングを強く意識した移転先と品揃え

移転後のゼニアにはトレンドを強く意識していると感じられる点が少なくとも2つ挙げられます。

【売れ行きが好調なカジュアルに強いブランドが多い場所への移転】

【スーツ中心からカジュアル中心へとシフトチェンジ】

この2つの大きな変化は、ゼニアがこれまでの「スーツと言えばゼニア」というイメージを脱却して、カジュアルウェアにも注力するという意志が感じられます。

100年近い歴史を持つ老舗ブランドでありながら、時代の転換期には常に新しい発想や商品開発を行い、常にイタリアスーツブランドをけん引してきたゼニアだからこそ、わずか7年での移転という英断を下したのかもしれません。

生まれ変わったゼニアのグローバルストアは、明らかに移転前とは大きく異なる販売戦略を展開しています。

続いては、実際に銀座ゼニアが移転後に取り扱うアイテムがどのように変わったのかを具体的に見ていきましょう。

銀座ゼニア移転後に取扱うアイテムはカジュアル中心!

移転前の銀座ゼニアグローバルストアでも取扱いはありましたが、移転後はとにかくカジュアルシーンを想定したアイテムの設置数が豊富になっています。

移転後のErmenegildo Zegna Ginza Global Store
移転後のErmenegildo Zegna Ginza Global Store

移転後のゼニアグローバルストアで取り扱うアイテムの中でも、特に気になるラインナップをまとめてみました。

銀座ゼニア新店舗注目アイテム①ニットウェアコレクション

ゼニアがスーツ生地として手掛けてきた縫製技術が盛り込まれたニットウェアは、季節やシーンを問わずヘビロテ出来るアイテムとして人気があります。

移転後のゼニアグローバルストア内に設置されたマネキンも、高確率でニットウェアを上手に組み合わせたコーデが紹介されていますので注目してみて下さい。

カシミアや高級スーツ生地でお馴染みの12ミルミルが使用されたニットウェアは、洗練された肌触りで普段使いするのが勿体ない程です。

銀座ゼニア新店舗注目アイテム②Triple Stitch スニーカー

ゼニアのスニーカーで代表的な「トリプルステッチ」も、新店舗では大々的にプッシュされています。

中でも特に注目なのが、新素材としてゼニアが発表した「#Use The Existingウール」が使用されたスニーカーです。

SDG’sが叫ばれる中、ゼニアはスーツやスニーカーを「リサイクル素材」で作るという回答を打ち出しています。

「#Use The Existingウール」も本来なら廃棄処分されていた繊維や生地を集めて再利用することで作られた素材。

ゼニアが新たなブランド展開に力を入れていることが伺い知れるアイテムなので要チェックですよ。

銀座ゼニア新店舗注目アイテム③豊富なアクティブウェアコレクション

移転後のゼニアグローバルストアでは、とにかくアクティブウェアが豊富に取り揃えられています。

スウェットパンツやフーディなど、気楽に着こなせるアイテムながらゼニアらしい細部にまでこだわった高品質なアイテムに注目です。

かなり希少性が高く取り扱い店舗が限られてしまいますが、過去記事でも紹介した「ドンディ・ジャージ」などは、ジャージという単語のイメージを覆すほどに着心地が良く、一度手にしたら普通のジャージには戻れなくなってしまうかもしれません。

移転したゼニアのグローバルストアで注目のアイテムは、いずれもカジュアルシーンを想定した商品ばかりです。

なぜ、ゼニアは移転したのか。

どうして、ゼニアは主軸だったスーツではなくカジュアルウェア中心のラインナップにしたのか。

続いては、ゼニアが移転した理由や経緯について思索していきます。

銀座ゼニアが移転した理由や経緯を考察

移転後のErmenegildo Zegna Ginza Global Storeの夜間の様子
移転後のErmenegildo Zegna Ginza Global Storeの夜間の様子

世界有数の高級スーツブランドとして日本国内でも知名度が徐々に上がってきた”エルメネジルド ゼニア”。

銀座という一等地に大規模な旗艦店をオープンしたにも関わらず、なぜここにきて「移転」なのか・・その理由について考察すると様々な事情が浮かび上がってきます。

ゼニア旗艦店が移転した理由①コロナの影響

ゼニアの旗艦店が移転して、その規模を大幅に縮小した理由のひとつとして「新型コロナウィルス」の影響は確実にあったはずです。

「緊急事態宣言」による自粛や、度重なる「まん延防止法」の延長でスーツを着るはずのユーザーが、リモートワークでスーツを着用せずに勤務する機会が激増したからだと思います。

コロナという予期せぬ要因からスーツ離れが起きてしまい、売上が減少してしまったことが移転に繋がっているのではと予想されます。

さらに前述した通り、スーツ離れと連動した”トレンド”を強く意識している点も重要な要素だと言えるでしょう。

高級スーツよりも、カジュアル向けアイテムへと注目が集まっている時代の流れを鋭敏に察知した結果が、移転という思い切った戦略だったのかもしれません。

ゼニア旗艦店が移転した理由②リブランディング

コロナの影響で売上が下がり、経営難から移転をしただけなら、わざわざ同じ銀座の徒歩10分圏内にリニューアルオープンするはずがありません。

確かに規模は縮小していますが、移転の大きな理由にゼニアがこれを機に「リブランディング」を意識していることは、品揃えや店舗の外観などからも伝わってきます。

ゼニアがブランドイメージを大きく変化させようという意志は、新店舗に置かれたアイテムラインナップからも一目瞭然です。

2021年12月20日に、ゼニアがニューヨーク証券取引で株式を上場したことも関係が無いとは言い切れないでしょう。

イタリア屈指のファミリー企業として有名だったゼニアが、コロナ禍を乗り切る為に外部との連携に踏み切った形での一部上場は、これまでの経営戦略に新しい考え方や方針が流入したとしても不思議ではありません。

ゼニアが目指す新しいブランドイメージとは、「未来を見据えたシフトチェンジ」であり、環境問題やアパレル業界の悪習へ一石を投じる意味合いも含まれているのかもしれません。

ゼニアがなぜ今、リブランディングの動きを見せているのかを、アパレル業界の闇と共に簡単に説明していきましょう。

ゼニアが移転と共にリブランディングを狙う経緯とアパレル業界の闇

皆さんは2018年に、有名ブランド「バーバリー」が全世界の非難の的になった事件をご存知でしょうか。

なぜバーバリーが非難を受けたのか?

詳細は省いて簡単に説明すると、「売れ残った新品の在庫を”焼却処分”していた」ことが露見した事が原因でした。

衝撃的なニュースですが、実はバーバリーに限らず他のハイブランド企業も恒常的に行っていたのではないかと言われています。

バーバリーは売れ残りをなぜ焼却したのか?

バーバリーと言えば日本でも大人気のハイブランド。

燃やすくらいならセールで安く売ってくれ!と思ってしまいますが、ハイブランドと呼ばれる一流企業には”燃やさなければならない理由”があり、業界的に言えば「当たり前」の行為だったとさえ言えます。

販売数が予想できないのがアパレル業界

まず売れ残りが大量に発生する理由から説明しましょう。

当たり前の話ですが、季節に合わせた新作コレクションは遅くとも2~3ヶ月前から”前倒し”で製作されます。

この時、どれくらい服を作ればよいのか?という問題が生じますが、アパレル業界では【大量生産】が常識でした。

なぜなら、売れ行きが予測不可能だからです。

たまたま大寒波が来れば冬物コートの売り上げは増大しますが、暖冬なら全く売れないこともあり、どれくらい売れるのかを正確に読み切って適正な数を作ることはできません。

さらに、コストの問題を考えても大量生産した方が”安く作れる”のも原因です。

この傾向はハイブランドよりも安価なファストブランドの方が顕著に見られます。

安く大量に作ることでコストを抑え、仮に売れ残りが生じても利益を確保できるシステムを構築する。

これが現代アパレル業界が行い続けてきたスタイルであり、いわば常識だったのです。

ハイブランドゆえにセールが出来なかった

バーバリーが売れ残りを焼却するに至った経緯として、ブランドイメージを守りたかったという側面もあります。

売れ残りが発生した際、一般企業ならば少しでも利益に還元するために”値引き”をして服を売ろうと考えます。

ところが、高級ブランドとしてのイメージが定着していたバーバリーはセールが出来ない理由があったのです。

  • セール品が大量に市場へ出回るとブランドイメージが損なわれる
  • 新作を購入する人が激減してしまう(セール待ちしてしまう)
  • 大胆なセールをすると「原価」がバレてしまう

このようにハイブランド特有の苦悩があったバーバリーは、大量の売れ残りをセールで全て売り切ってしまうという訳にはいかなかったことでしょう。

企業として最善の方法が”焼却”だった

バーバリーが”焼却処分”という選択をした最大の理由が、資本主義であるが故のひずみにあります。

売れ残った在庫とは、経理的に言えば”資産”に該当します。

つまり、そのまま抱えた場合には、当期の費用にならず、結果利益額を圧縮することができず税金を支払うことになります。

一方で売れ残りを処分すると資産が消滅して課税対象が減るばかりか、逆に処分でかかった費用を”経費”として計上することが出来てしまいます。

極端に言えば、燃やした方が企業は大幅に得をする社会構造になっていて、利益を追求する企業の在り方としては当然のことをしていたとも言えるのです。

世界の動向とSDG’sの流れ

持続可能な開発目標(SDG’s)を掲げた環境保全の流れは、全世界を巻き込んだ大きなうねりとなっています。

バーバリーの一件は世界の動向を無視した結果の非難であり、これを機にゼニアを含む大手ブランドは方向転換へと大きく動き出すようになっていったと思います。

ゼニアは2021~2022年の新作コレクションで、リサイクル素材を使ったスーツ生地「ループ」や、前述した「#Use The Existingウール」など、環境保全を意識した動きをみせています。

ゼニアの店舗移転は時代の流れを意識した戦略!

ゼニアが銀座の旗艦店を移転して、その規模を縮小した理由は様々ですが、リブランディングを考えた時に広大な売り場面積が逆にイメージダウンに繋がると判断した可能性は多分にあります。

もちろんコロナの影響で売上が下がったなど、経済面での理由もあるでしょうが、大量の在庫がありますと公言するような大規模店舗は時代の流れに沿っていないのも確かです。

リモートが増えた状況の変化と、環境保全を強く意識した店舗の縮小。

アパレル業界の将来を見据え、ゼニアが高度な先見性を持っているからこその移転だったと考えれば、まさにポジティブな移転だと言えるのではないでしょうか。

ゼニアのスーツは銀座のグローバルストアで買えないの?

ゼニアのグローバルストアは移転に伴い、カジュアル中心のラインナップになったのは確かですが、スーツの取扱いが無くなった訳ではありません。

あくまでも既製品や不要なスーツの展示を辞めただけで、オーダーメイドスーツは従来通り請け負っていますし、スーツもアイテム数が少なくなっただけでしっかりと販売されています。

さらに言えばゼニアのスーツを仕立てるのであれば、わざわざ旗艦店へ足を運ばずとも、ゼニア公認のテーラーが銀座だけでも数店舗あります。

旗艦店は新作コレクションやゼニアの最新アイテムをチェックする目的で、スーツを仕立てる場合は最寄のゼニア取扱いテーラーで納得がいくまで時間をかけて・・と使い分けをするのがオススメですよ。

銀座のゼニア旗艦店移転とその変化まとめ

銀座にあったアジア最大規模を誇ったゼニアの旗艦店は、移転に伴いカジュアル中心のラインナップとなり、その規模もおよそ半分ほどに縮小されました。

移転に伴う主な変更点は

おさらい
  • 売り場面積が約半分の350㎡に
  • カジュアルアイテム中心の品揃えで2フロアの店構え
  • スーツは取扱い数こそ減ったがオーダーメイドを含めて従来通り購入可能

このようになっております。

ゼニアの移転とその変化は、時代の流れを見据えたリブランディングという前向きな理由が主となっています。

時代の流れを意識して常に進化を続けるゼニアは、これまでも、そしてこれからも世界最高峰のブランドとして素晴らしい商品を私たちに届けてくれるはずです。

移転した旗艦店は、移転前の店舗から徒歩で10分圏内と非常に近い場所でオープンしています。

新生ゼニアのラインナップが気になった方は、銀座へ足を運んだ際に覗いてみてはいかがでしょうか。

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